EDIとは
【定義】
EDIとは、Electronic Data Interchange(電子データ交換)の略称で、企業や行政機関などがコンピュータをネットワークで繋ぎ、伝票や文書を電子データで自動的に交換することです。
平成元年通商産業省「電子計算機相互運用環境整備委員会」において、異なる組織間で、取引のためのメッセージを、通信回線を介して標準的な規約(可能な限り広く合意された各種規約)を用いて、コンピュータ(端末を含む)間で交換すること」と定義されています。
JIS X 7011では、「トランザクション又はメッセージデータを構成することを目的に合意された規約を用いた、商業上又は行政上のトランザクションの電子計算機適用業務から電子計算機適用業務への電子的な転送」と定義されています。
- 再処理可能な電子データの交換
定型的な書式(フォーマット)のデータであること。
伝票をスキャナーやデジカメで「電子化」したものはコンピュータで再処理可能なデータとは呼ばない(OCR処理した場合は除く)。
普通の文章(平文)で書いた電子メールはEDIではない。 - 自動的な電子データの交換
Webの画面に人手でデータを入力する方式は厳密にはEDIとは言えない。 - 「標準」に準拠した電子データの交換
企業独自‧固有のデータ形式での交換もEDIと呼ぶ場合もあるが、一般には「可能な限り広く合意された標準」に基づいた交換であることが望ましいとされている。
EDIの発生過程
コンピュータが企業内で使われるようになるまで、企業間の情報のやりとりは人手による手書き伝票と、書類を郵便やFAXを使い交換していました。その後、各企業にコンピュータが導入された後も、情報化は個別に行われていたため、発注者側のコンピュータからの出力帳票を受注者側でコンピュータへ再入力する段階に進みました。やがてデータフォーマットを共通化することでフロッピーディスクなどの磁気媒体に出力して渡し、それから受注者のコンピュータに入力するオフラインでの接続の段階へと移行しました。
今日では、データのやりとりに通信回線が利用されるようになり、コンピュータとコンピュータを結んだネットワーク上で直接にデータの交換が行われるようになりました。
EDIのしくみ
各企業の情報システムに固有な形式のデータはトランスレーターを通して標準形式データに変換されます。送信側はどこの取引先に送るときも社内システムの形式から標準形式への変換だけですみますし、受信側もどこの取引先から受けるときも標準形式から社内システムの形式への変換だけですみます。