2017.12.25
プレスリリース
JCANトラステッド・サービス登録(電子契約)-リモート署名版-の基準を作成
2017年12月25日
一般財団法人日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)
一般財団法人日本情報経済社会推進協会(所在地:東京都港区、会長:牧野 力、以下 JIPDEC)は、今般、JCANトラステッド・サービス登録(電子契約)-リモート署名版-の基準(以下、本基準)を作成しました。
今後、JIPDECは、本基準を基に、信頼ある電子契約サービスの審査・登録を進めて参ります。
トラステッド・サービスの基準作成に至った背景
近年、企業間取引等における各種契約において、契約文書の電子化が急速に進んでいます。
JIPDECが2017年1月に実施した「企業IT利活用動向調査2017」(※)によると、42.4%の組織がすでに電子契約を何らかの形で採用しています。さらに、電子契約の採用を検討しているまでを含めると65.6%となり、電子契約のニーズの高さが見て取れます。
※JIPDEC「IT-Report 2017 Spring」
(https://www.jipdec.or.jp/library/itreport/2017itreport_spring.html)
電子契約を行う企業や個人は、電子契約サービスと呼ばれるアプリケーションを利用することが通例であり、近年、クラウドを活用したさまざまな電子契約サービスが登場しています。他方、電子契約を行うユーザーの視点からは多種多様の電子契約サービスのうち、信頼性のあるものをいかに選択するかが大きな課題になっています。実は、このことは電子契約サービスに限らず、インターネットを活用したサービスに共通する課題です。
JIPDECは、インターネット上で信頼できる(トラステッドな)サービスという意味で、トラステッド・サービスという概念を創案しました。そして、サービス分野ごとに、トラステッド・サービスに該当するかどうかの基準を策定し、個々のサービスがそれらの基準に適合する場合に、そのサービスを登録する仕組み作りに着手しました。すでに、従来からの電子証明書に関する知識と経験を生かして、信頼できる認証局を評価する仕組みとして、JCANトラステッド・サービス登録(認証局)を開始したところです。
今般、電子契約サービスにおいても同様の基準が必要と判断し、JCANトラステッド・サービス登録(電子契約)-リモート署名版-の基準を作成しました。
リモート署名とは、事業者のサーバーに利用者の署名鍵を設置・保管し、利用者がサーバーにリモートでログインし、自らの署名鍵で事業者のサーバー上で行う電子署名のことであり、クラウドを活用する電子契約サービスの重要な要素技術です。
JIPDECは、本基準が、電子契約サービスのベンダー及びユーザーの両者にとって有益なものとなり、ひいては電子契約サービスの健全な普及につながることを祈念しております。