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2026.03.24

プレスリリース

AIに頼る献立、人に頼る“推し活”

AI相談が浸透する一方、感情領域では「人」を重視。消費者1,449人の意識調査を公開

一般財団法人日本情報経済社会推進協会(法人番号:1010405009403)

一般財団法人日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)は、日本在住の18~79歳の男女1,449人を対象に「デジタル社会における消費者意識調査2026」を実施しました。

調査では、献立の検討や情報整理など日常的な判断ではAIを選ぶ人が多い一方、大切な人との旅行計画や“推し活”など感情を伴う場面では人に相談したいとする回答が6割を超えました。 また、人間関係の相談では60~70代女性でAIを選ぶ割合が相対的に高いなど、年代・性別による特徴も明らかになりました。

調査結果のポイント

  1. 個人情報提供に抵抗感を持つ人は約7割、35%がサービス利用を中止
  2. 個人情報提供の不便さ・不信感は6割超、情報量の多さや手続きの煩雑さが課題
  3. AIは日常判断、人は感情領域で選択される傾向が明確
  4. 人間関係の相談では60~70代女性でAI選択が相対的に高いなど、属性差が顕在化
  5. AI不安は「誤情報」と「ルール未整備」に集中、雇用不安は2割(16.9%)未満
  6. ランサムウェア被害報道は約4人に1人が未認知で、特に若年層で関心が低い
  7. 企業の信頼を損なう要因は外部攻撃より内部不正・管理体制不備
  8. 情報漏えい時の信頼回復は「迅速対応」と「再発防止」が最重視、広報対応は優先度低い
  9. プライバシーテックは安心感向上に寄与する一方、理解不足も課題

今回の調査項目の結果概要

今回実施した調査内容と、それぞれの結果概要は以下のとおりです。各設問の詳細結果、年代/性別分析結果等は、JIPDECサイトで公開しています。

1.個人情報提供に対する抵抗感(Webサービスやアプリ利用時)

  • Webサービスやアプリを利用する際に、自分や家族の個人情報を提供することに抵抗を感じる人は2025年調査*と同水準の約70%でした。一方、全く抵抗がないと回答した人は、全体で約3%にとどまりました。
  • 個人情報提供に抵抗を感じた人のうち、約18%がポリシーや約款を確認し、35%が実際にサービスの「利用をやめた」と回答しました。専業主婦(主夫)や高齢者層では、約半数がサービス利用をやめた経験があると回答しています。

図1.Webサービス、アプリケーション利用時における個人情報提供への抵抗度合い

図1.Webサービス、アプリケーション利用時における個人情報提供への抵抗度合い

2.個人情報提供プロセスや企業対応に対する不便さ・不信感

記入・提供しなければならない情報量がサービスの利用目的等に対して多すぎる、手続きが煩雑などの理由から、全体の約65%が個人情報提供時やその後の対応に不便さや不信感を感じたことがあると回答しました。

3.サポートを受けたい相手はAIか人間か

  • 日頃の献立の検討、自身の思考整理のための壁打ち、メール文面の推敲などについては、約半数がAIにサポート受けたいと回答しました。
  • 一方、趣味や推し活では約半数、大切な人のための旅行プランでは約6割が、人に相談したいと回答しました。

図2.日常のさまざまな場面でサポートを受けたいのはAIか人間か

図2.日常のさまざまな場面でサポートを受けたいのはAIか人間か

  • 年代別では、60~70代において人間関係のトラブルに関する相談相手について特徴がみられ、「忖度や感情抜きで公平に判断してほしい場合」、男性は人を選ぶ傾向が強いのに対し、女性はAIを選ぶ割合が高いことが確認されました。

図3.人間関係のトラブルに関する相談相手(年代・性別別)

図3.人間関係のトラブルに関する相談相手(年代・性別別)

4.AIサービス普及に対する不安

  • AIに対する不安として、「誤った情報が自分に提供される」「誤情報が社会に拡散される」ことを挙げた人はいずれも約4割でした。
  • 「自分の情報が第三者に開示される(情報漏えい)」は約3割、「AI利用に関する法律やルールの未整備」も約3割でした。
  • 一方、「雇用機会の減少」に対する不安は、16.9%にとどまり、年代による大きな差は見られませんでした。

5.ランサムウェア被害に関する報道の認知度/関心度

  • 大規模な情報漏えいやランサムウェア被害の発生・報道が相次ぐ中でも、約4人に1人(25%)がニュースに触れていないと回答しました。若年層では約3割が「見聞きしたことがない」と回答しています。
  • 一方、60代・70代では関心がある人が80%を超え、世代間で関心の差が確認されました。

6.企業に対する信頼を損なわせるセキュリティ事故/事件原因

  • 企業のセキュリティ事故について、どのような原因が企業への信頼を損なわせるかを尋ねたところ、外部からの攻撃であるかどうか以上に、内部不正や人為的ミス、管理体制の不備などが強く信頼を損なう要因として認識されていることが確認されました。

7.情報漏えい発生時、企業への信頼回復で重視する点

  • 信頼回復のために特に重視されるのは、「顧客・被害者への丁寧な事後対応(再発防止策の提示など)」58.6%、「発覚から対応までのスピード」51.2%でした。
  • 「適切な情報開示」は約9割が重視すると回答した一方で、「記者会見やメディア対応」を重視する人は31.7%にとどまり、記者会見等の形式的な対応よりも、迅速な情報開示や丁寧な事後対応といった誠実な実務対応が信頼回復の鍵となると考えられます。

図4.情報漏えい発生時、企業への信頼回復で重視する点

図4.情報漏えい発生時、企業への信頼回復で重視する点

8.企業のセキュリティ/個人情報保護の取組に関する情報提供

  • 「確認したことがない」と回答した人は38.9%で、約4割が企業の情報に接触していませんでした。
  • 分かりやすさについては、「内容が分かりにくい」が46.1%、「掲載場所が分かりにくい」が29.1%でした。見つけやすさ以上に、内容理解に課題があることが確認されました。
  • 一方、18~20代では22.6%が「内容は分かりやすい」と回答しています。

9.プライバシーテックへの期待

  • 匿名化(59.5%)、秘密計算(56.5%)で「安心できる・やや安心できる」が過半数を占めたほか、連合学習(49.7%)や差分プライバシー(47.6%)、合成データ(44.7%)も含め、プライバシーテック全体で個人情報活用への安心感の広がりが確認されました。
  • 一方で「どちらともいえない」は3~4割を占め、技術理解は十分とはいえず、社会的受容を高めるには、仕組みやメリットの分かりやすい説明が重要と考えられます。

本調査について

  1. 調査期間:2026年1月14日(水)~2026年1月16日(金)
  2. 実施主体:一般財団法人日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)
  3. 調査方法:Webアンケート調査
  4. 調査対象:日本在住、18歳~79歳、1,449名(男性716名(49.4%)、女性733名(50.6%))

本件に関するお問い合わせ

⼀般財団法⼈⽇本情報経済社会推進協会(JIPDEC)
広報室

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