一般財団法人日本情報経済社会推進協会

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2022.11.18

レポート

CONTRACTHUB(コントラクトハブ)の活用事例のご紹介

日鉄ソリューションズ株式会社 デジタルテクノロジー&ソリューション事業部
営業部 エキスパート  石原 雄二氏

CONTRACTHUB@absonne(以下、CONTRACTHUB)は、クラウド基盤も含めた電子契約サービスで、PCだけでなくスマートフォン、タブレットからも利用可能なサービスです。もともとは、2010年に当社のグループ会社間取引の収入印紙税削減を目的に開発したシステムで、現在ではグループ外含め500社との取引で利用しており、発注金額の99.9%が電子化されています。
その後、2013年に汎用的な電子契約サービス「CONTRACTHUB」として外販を開始し、現在では200社以上の企業で採用いただいています。また、2017年には金融機関向け住宅ローン/法人融資向け電子契約サービス「FINCHUB(フィンチューブ)」をリリースし、現在40社以上で採用されています。

CONTRACTHUBとは

CONTRACTHUBは、発注元と発注先で契約書をはじめ、さまざまな文書をクラウド上でやりとりできるサービスなので、PPAP(パスワード付zipファイルとパスワードを送受信)やPHS(紙書類に押印後PDF化して送信)を排除することができます。CONTRACTHUBの特長として、データベース構造を持っているため、やりとりした文書を保存しフレキシブルに分類管理、検索ができます。また、発注元のシステムと連携させることで、より効率的な見積書や発注書等のやりとりも可能となります。また、適用できる契約も授受できる取引文書も幅広いので、業種や業務内容を問わず、法務だけでなく販売、経理等さまざまな部署の業務効率を図ることができます。

対応可能な電子署名

CONTRACTHUBが対応している署名は5種類で、当事者型、事業者署名型(立会人型)どちらでも対応可能です。また、リリースして10年、ユーザーの方々の声を元に必要な機能を追加しているので、利用状況の変化に併せたアクセス権限管理や文書検索のための属性設定機能、業務フロー設定機能等が実装されています。

基幹システムとの連携

単純に契約書だけであれば手動で登録することで問題ありませんが、月数千~数万件発生する発注業務等も1件ずつ登録することは現実的ではないので、基幹システムとCONTRACTHUBを連携させるツールやAPIを提供しています。

FINCHUB

FINCHUBはCONTRACTHUBをベースに、金融機関の住宅ローン(BtoC)や法人契約等の電子契約を提供するサービスです。BtoC向けなので、金融機関ごとの画面を個別に開発し(フロントWebサービス)、初めての消費者の方でも簡単に住宅ローンの申込みや必要書類送付の手続きができるようにしています。FINCHUBで取り扱う電子証明書の発行部分は、JIPDECの「JIPDECトラステッド・サービス登録」の審査を受けて、より安心安全に利用していただけるものになっています。

活用事例

CONTRACTHUBはリリース後10年を経て、ユーザー数は100万人を突破し、さまざまな業種でご利用いただいています。

事例1 建設設備工事会社(購買、法務)

それまで契約業務や発注業務は紙で行っており、ヒューマンエラーが発生したり、手続きが煩雑化していたため、電子化に踏み切りました。これにより契約書に関しては、更新期限が近い契約にはアラート表示されるため、更新手続きを忘れてしまうことがなくなりました。また、月何千件もある見積書・発注書・請求書は、基幹システムで作成した書類をCONTRACTHUBに格納し通知することで、1件ずつメールで送る作業が不要となっています。
効果としては、作業時間の短縮化、ミスの軽減・業務効率化が図られ、導入から5年経った現在では、契約書 約15,000文書/月、見積書・請求書それぞれ約15,000~20,000文書/月の処理が可能となっています。

事例2 部品製造会社(経理)

仕入れ先からの請求書が紙ベースで、経理部門で入力作業に手間がかかっていました。CONTRACTHUBを導入して、発注元が検収書および請求書を作成し、発注先は内容を確認して捺印、その結果のCSVデータを購買システムと連携させ支払処理を行うことで、手入力の手間や金額ミスが削減しました。
現在は、仕入先だけでなく取引先にも拡大し、約2,000社ある契約/発注先の約80%で利用されています。

事例3 IT会社

これまで紙で社内稟議を行っていた購入決裁・承認を当社の社内稟議ワークフローシステムAgileWorksで電子化し、発注・支払いのための購買システム、契約(CONTRACTHUB)までをすべてデータ連携して購買業務を完全に電子化しました。これにより、決裁起案から契約締結までの期間が20日から10日に短縮され、さらに発注件数も40%向上しました。

事例4 千葉銀行

昔は、住宅ローン契約のためにお客様側が何度も同じ内容を記入したり押印した書類を銀行まで持参したり、ミスがあるとまたやり直したりという手間が発生していましたが、FINCHUBを使って電子的に銀行とお客様でやりとりできるようにしたことで、お客様側の負担も、また銀行側の作業時間も軽減し、結果として住宅ローン契約では年間5,100時間の省力化につながりました。

CONTRACTのお客様からは、ID管理によってユーザー・取引先管理を行うため自社の基幹システムとの連携が柔軟に対応可能である点、署名方式も選べる点、サポートが充実している点、国内の各種法に対応している点などを評価していただいています。

インボイス制度への対応について

電子帳簿保存法およびインボイス制度への対応に関しては、要件に適合した保管が可能であるだけでなく、請求データを連携するためにExcelデータのPDF変換機能やPDFテンプレートへのデータ埋込み機能が備わっており、データ利活用を実現することができます。

講師
日鉄ソリューションズ株式会社(NSSOL) デジタルテクノロジー&ソリューション事業部 営業部 エキスパート  石原 雄二  氏

15年以上にわたり、ドキュメントソリューションの営業に携わる。現在は「CONTRACTHUB」の営業として製造・金融・建設などの企業を担当。
文書情報管理士

ishihara