2026.10.20
レポート
ISO/TC307 第18回国際会議への参加報告
一般財団法人日本情報経済社会推進協会
電子情報利活用研究部 野町 綺乃
ISO/TC307とは
ISO/TC307とは、ISO(International Organization for Standardization:国際標準化機構)において、307番目に設置されたTC(Technical Committee:専門委員会)のことを指しています。
ISO/TC307では、「Blockchain and distributed ledger technologies(ブロックチェーンと分散台帳技術)」1を専門のテーマとして取り扱っています。
JIPDECの位置付け
JIPDECは、経済産業省に設置されている審議会である日本産業標準調査会(JISC)の承認を受け、2016年9月23日より、ISO/TC307の日本の国内審議団体として活動しています2。
第18回国際会議への参加報告
2026年6月、フランスにて「ISO/TC307 第18回国際会議」が開催され、約20か国から約60名が参加しました。
本会議には、国の代表であるHoD(Head of Delegation)やExpertなどが、現地及びオンラインで参加していました。日本から16名が参加し、JIPDECもISO/TC307の日本の国内審議団体の事務局、およびISO/TC307国内委員会の事務局として参加しました。


第18回国際会議は、全5日間開催されており、その内の4日間は、各WG(Working Group:作業部会)3で取り扱っている国際規格の開発に関する議論や国際規格の新規提案に関する議論を行う会議の場が設置されていました。
私もいくつかのWGなどの会議に参加し、国際規格開発に関するさまざまな議論を聞きました。
国際会議に参加する中で、特に、英語を主要言語とする国と英語を主要言語としない国においては、議論の進め方が異なっていることが印象深く、会議の中で議論の進め方について白熱する場面が何度かありました。
英語を主要言語とする国では、文書よりも議論を通して主張を整理しようとしており、英語を主要言語としない国では、事前に主張を文書に整理した上で議論を行おうとすることから、ISOの規格開発のルールなどを再確認する場面も見られました。
その他、5日間を通して、幹事国であるオーストラリアからの開会・閉会の挨拶、参加国や参加者の確認、5日間のうちに実施された各WGでのアップデートの情報共有、次回の第19回国際会議に関する案内なども行われました。
また、開催国を務めたフランスの標準化機関であるAFNORの活動紹介や、その他新しい国際規格の提案や新WGの設置に関するプレゼンテーションなども実施されました。
さいごに
国際標準化活動においては、規格開発に関するルールや手順、規格開発の作成期限などが存在しており、そのルールなどを遵守するとともに、各国の関係者などからコンセンサスを得ることが非常に重要となっています。
各国の関係者などからコンセンサスを得るためには、会議中だけでなく会議場外でもコミュニケーションを図るとともに、関係性を構築していくことも非常に重要となっています。
本記事は、筆者個人の視点に基づいて執筆したものです
著者情報
- 著者
- JIPDEC 電子情報利活用研究部 野町 綺乃
データ利活用、プライバシー保護に係る課題や環境整備に向けた調査、ISO/TC307(ブロックチェーンと分散型台帳技術)国内委員会の国内審議団体事務局の業務などに従事。その他、プライバシーや個人情報保護に関する講演、JIPDECレポートなどのレポート誌への寄稿を実施。

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