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2016.12.15

IT-Report

IT-Report 2016 Winter

【特集】国内外における個人情報保護施策の最新動向

発行にあたって

IT-Report 2016 Winter

 今年度第2号となる「JIPDEC IT-Report 2016 Winter」では、「国内外における個人情報保護施策の最新動向」と題し、特集を組みました。

 わが国では2015年に個人情報保護法が改正され、個人情報を取り扱うすべての事業者に対し「安全管理措置」が義務化されました。政令、委員会規則の策定とともに、これまで法適用対象外とされていた「中小規模事業者」を含め、事業者が取り組むべき事項を例示した「ガイドライン」が公表され、この中で安全管理措置について、中小規模事業者に配慮した特例的な対応が示されています。現在、個人情報保護委員会において、2017年の全面施行に向けた最終調整が進められています。
 今回の法改正にあたっては7つのポイントが挙げられていますが、その中で、JIPDECも2005年以降、経済産業省および総務省から認定を受けている「認定個人情報保護団体」に対し、事業特性に応じた自主ルール(指針)や匿名加工情報作成ルール等の策定を担う役割が期待されています。
2015年12月に発行した「JIPDEC IT-Report2015Winter」では、改正時点での個人情報保護法の概要を紹介していますが、本誌では、政令、委員会規則、ガイドラインを基に、具体的に7つのポイントの改正概要と、認定個人情報保護団体の役割についてご紹介します。
また、海外の動向として、EUでは2016年4月14日に一般データ保護規則(GDPR)が欧州議会本会議で正式に可決され、2018年からの運用開始が予定されています。本規則では、個人データの定義にオンライン識別子や生体情報が含まれるなど、保護対象の範囲拡大とともに、データ管理者に対する規制として、「大規模機微情報処理時のデータ保護評価の実施」「データ保護オフィサーの設置」「忘れられる権利」「個人に対するデータポータビリティの権利」が義務付けられるなど、個人情報保護に対し、より一層の強制力を持つものとなりました。
 さらに、EU-米国間ではデータ移転に関する「セーフハーバー協定」の無効判決を受け、より規制強化された「プライバシーシールド」制度が提案・承認されたことから、近年のEUの個人情報保護強化策がEU域外に与える影響がどのようなものか、十分性認定を受けていない日本にどのような影響があるのかを、個人情報保護の第一人者である弁護士 福本洋一氏に解説をお願いしました。
 あわせて、国内外の個人情報保護関連の年表と2016年4月から9月の情報化動向を掲載しています。
 本誌を個人情報を取り扱う事業者はもとより、個人の皆様にも参考としていただければ幸いです。

IT-Report 2016 Winterについて

タイトル: IT-Report 2016 Winter
発行: 一般財団法人日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)
仕様: A4判 25頁
発行日: 2016年12月15日

目次

Ⅰ.改正個人情報保護法の施行に向けた最新動向
 1.個人情報保護法の改正ポイント
 2.認定個人情報保護団体の役割と期待
  ・・・・・個人情報保護委員会事務局
Ⅱ.海外における個人情報保護の取組みと日本の事業者に及ぼす影響
 1.一般データ保護規則(GDPR)
 2.プライバシーシールド制度
 3.その他の国の動向
  ・・・・・弁護士法人第一法律事務所 弁護士 福本洋一
Ⅲ.国内外の個人情報保護関連の年表
<資料>情報化に関する動向(2016年4月~9月)

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