2014.12.15
IT-Report
IT-Report2014 Winter
【特集】社会保障・税番号制度(マイナンバー制度)と個人情報保護評価
発行にあたって
本誌「JIPDEC IT-Report2014 Winter」では、「社会保障・税番号制度(マイナンバー制度)と個人情報保護評価」について特集を組みました。
2013年5月公布の「行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律(番号法)」により、2015年10月から個人番号(マイナンバー)が付番・通知され、2016年1月1日以降、個人番号が利用されるようになります。このため、地方自治体では、業務の見直し・システム改修に加え、「特定個人情報保護評価(番号法PIA)」への対応が義務付けられていますが、民間企業においても、すべての企業で社員、その家族等の個人番号の収集、管理が必須となるため、保有する個人番号の取扱いに細心の注意が必要となります。
個人番号を取り扱う事業者が特定個人情報を適正に取り扱うための具体的な指針を示すため、本年12月公表の「特定個人情報の適正な取扱いに関するガイドライン(事業者編)」について、特定個人情報保護委員会委員長である堀部政男氏に概要の解説をお願いしました。
また、個人番号の付番、住民への通知、システム改修、個人情報保護対策、セキュリティ対策等の整備、番号法PIAへの対応が急がれる中、特定個人情報保護に対する意識が高く、すでに番号法PIAに取り組まれている地方自治体に実施体制、取組み上の問題点、課題等について、事例をご紹介いただいています。
さらに、昨今、ソーシャルメディアの普及に伴い、位置情報や購買履歴情報を集約してビッグデータビジネスに活用するなど、民間企業において大量の個人情報を取り扱う機会が増えてきています。個人情報を処理するシステムの企画・開発の段階で、潜在する可能性のあるリスクの早期発見、低減、回避、解決を図るためには、「プライバシー・バイ・デザイン」の考えを取り入れたリスク評価手法「プライバシー影響評価(PIA)」の実施が推奨されますが、このPIAの効果、必要性について、有識者の方に解説していただきました。
本誌をこれから番号法PIAに着手される地方自治体はもとより、番号制度、PIAに関わる企業の皆様の参考としていただければ幸いです。
IT-Report2014 Winterについて
タイトル: IT-Report2014 Winter
発行: 一般財団法人日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)
仕様: A4判 37頁
発行日: 2014年12月15日
目次
1.特定個人情報保護委員会「特定個人情報の適正な取扱いに関するガイドライン(事業者編)」
の概要と重要性
・・・・特定個人情報保護委員会 委員長(一橋大学名誉教授)堀部政男
2.[事例紹介]地方自治体における番号制度への取組みについて
2-1.[インタビュー]東京都の番号制度への取組み
・・・・東京都生活文化局広報広聴部情報公開課長
(特定個人情報保護検討プロジェクトチーム座長) 高橋葉夏
広報広聴部情報公開課個人情報係長(課長補佐) 髙野祥一
2-2.[インタビュー]三鷹市の番号制度への取組み
・・・・三鷹市 番号制度推進本部事務局 木村 祐介
2-3.[寄稿]川口市の特定個人情報保護の取組み
・・・・川口市企画財政部情報政策課長 大山水帆
3.民間企業におけるPIAの活用と効果
・・・・デロイト トーマツ リスクサービス株式会社
サイバーリスクサービス シニアマネジャー 北野晴人
4.民間企業におけるPIAの必要性について
・・・・JIPDECマイナンバー対応プロジェクト室 関本 貢
<資料>情報化に関する動向(2014年4月~9月)